本~レボリューション(須藤元気著)~
いきなりですが、自分は須藤元気氏を長年崇拝しています。惹かれる部分を挙げればキリがないので、端的に言うと、生き方そのものに憧れがあり、常日頃近づけるように考えています。
氏の本も大好きです。
中でもこのレボリューションは、一人旅の移動中に必ず読んでいる気がします。
内容はいたってシンプルで、氏がニートのイトウ君と中南米を旅するエッセイ。サクッと読めて、読後は「うわあ~旅してえ~」といった気分を味わえる。
以下ネタバレあり
まず単純に氏の文才の高さ。なぜここまで面白い文が書けるんだこの人は。ゴーストライターを疑うレベルの構成力。
特に自分が気に入ったシーンの抜粋。
・否定を続けるよりは、肯定的なことを話すことで道が開けた
アルゼンチンのバーでぼったくりに合い、金銭の交渉を行う氏。緊迫した場面で、氏は「アイ ラブ アルゼンチーナ」と状況にそぐわないセリフを発する。すると相手は勢いをそがれ「俺らにも生活があるんだ」と口にする。そのチャンスを逃さず、氏は交渉をまとめ事なきを得た。といったシーン。
氏はよく、逆説的な思考をする傾向があると感じる。
K-1参戦の際、MMA選手であることを逆手に取り、トリッキーなスタイルを構築し人気を獲得したのは最もたる例かなと。
冒頭でイトウ君を旅に誘うときも、「逆説的だけど、答えを見つけるためには、頭の中から質問を消し去ることなんだ。疑うことがなければどんなことでも可能になると思う。」と述べてる。
この思考は、「行き詰った時には発想を180度転換させる」と自分なりに解釈して日常生活でも使用。何度も助けられた。
・ペルーでの食事描写
孤独のグルメファンならお馴染みのインカコーラが登場し思わず注目。また、モルモットの丸焼きを食べることになるのだが、不思議と美味そう食べてみたいと思えるから凄い。モルモットでここまで食欲をそそる描写が出来るのは凄い。そんな馬鹿なとお思いでしょうが、読めばわかります。美味しそうと思えるはずなので是非。
・無理だと思ったその先に、喜びはあるんだ
高山病のイトウ君に水を飲ませまくるシーン。
あー分かるなあ、俺も何度二郎食ってるときに「もう駄目だ残す」と思ったことか。それを乗り越えて完食した時の達成感。自分の限界を少し超えてみる、その考えは大事にしたい。まあ・・・だから逆流性食道炎になったんすけどね・・・。(過去記事参照)
ちなみに無理やり投入されたイトウ君もえらい目に遭ってます。
・人間の決定的な過ちとは、お互いをまったく意識せずにそれぞれの人生を生きていると思い込んでいることだろう。忙しさ、欲望、不満、こういったものが優先する日々を過ごしているせいで、自分がありとあらゆるものと繋がっていることを忘れてしまっている。
氏の思想の原点。
最近氏は、立憲民主党で出馬し
Twitterで検索すると、ガッカリなどの否定的な意見も少なくないが、
長いこと須藤元気ウォッチャーな自分からしたら、やっと政界進出かといった印象。
と、こんな感じです。
繰り返しになりますが、本当サクッと読めるんでおすすめです。自分も多く影響された本なんで思入れも強いです。